新編 顎関節症 第3版

書誌情報

【編】一般社団法人 日本顎関節学会
【編集委員】依田哲也、小見山 道、五十嵐千浪、栗田 浩、澁谷智明、島田 淳、濱田良樹、松香芳三

ISBN 978-4-8160-1442-0

販売価格 7,500円(税込み8,250円)

■B5判 ■オールカラー ■240頁 ■2024年6月
日本顎関節学会による「顎関節症初期治療診療ガイドライン2023 改訂版」「顎関節症治療の指針2020」「顎関節症の診断基準2019」の発表や、画像診断の進歩、口腔内装置治療の考え方などの新知見から、追加・修正すべき内容を精選して盛り込んだ待望の第3版。
目次、専門用語が整理され、「病態分類の診断決定樹」も巻末に掲載。
顎関節症の診断と治療について、よりわかりやすくなった必携の書籍。

CONTENTS

Ⅰ.顎関節症の疾患概念
1-1.顎関節症の概念
 1)顎関節症の概念
 2)顎関節症の診断基準

1-2.顎関節症の病態分類
 1)病態分類
 2)咀嚼筋痛障害(Ⅰ型)
 3)顎関節痛障害(Ⅱ型)
 4)顎関節円板障害(Ⅲ型)
 5)変形性顎関節症(Ⅳ型)

1-3.顎関節症の疫学的特徴
 1)患者数
 2)年齢分布
 3)性差
 4)自然経過

1-4.顎関節症の発症メカニズムと症候,継発する病態
 1)多因子説
 2)リスク因子
 3)顎関節症の発症メカニズム
 4)咀嚼筋痛
 5)顎関節痛
 6)顎関節雑音
 7)開口障害・顎運動異常(閉口障害を含む)
 8)咬合異常

Ⅱ.顎関節症の診断,治療に必要な基本知識
1.顎口腔系の構造
 1)顎関節を構成する骨・関節軟骨
 2)歯・歯列
 3)咀嚼筋と関連筋
 4)顎関節の神経系
 5)顎関節の脈管系
 6)顎関節の構造
 7)顎関節の構成要素

2-1.顎口腔系の機能
 1)神経筋機構
 2)咀嚼
 3)開口
 4)嚥下
 5)構音

2-2.咬合・顎運動
 1)顎運動
 2)下顎位
 3)咬合接触
 4)咬合力
 5)顎関節負荷と生体反応

2-3.顎口腔系の非機能的運動・習癖
 1)ブラキシズム
 2)習癖・異常運動
 3)姿勢

3.顎口腔系の発生,成長・発育,加齢変化
 1)頭蓋・顎顔面の発生
 2)顎関節の成長発育と歯列・咬合
 3)成長に伴う最大開口距離の変化
 4)顎関節における骨のモデリングとリモデリング

4.痛みの基本
 1)痛みの発生メカニズム
 2)痛みの伝導路,伝達物質
 3)痛みの抑制系
 4)発生メカニズムによる痛みの分類
 5)慢性疼痛
 6)異所性疼痛 関連痛とそのメカニズム

5.心身医学・精神医学の基本
 1)心身医学と精神医学
 2)心身症と歯科心身症
 3)咬合違和感症候群
 4)不定愁訴
 5)おわりに

Ⅲ.顎関節症の診断,治療における診察と検査
1.医療面接
 1)主訴
 2)現病歴
 3)既往歴
 4)家族歴
 5)生活歴
 6)障害・痛み
 7)QOL
 8)社会・心理的状況
 9)生活習慣,習癖
 10)質問票

2.顎関節,咀嚼筋,顎運動などの診察
 1)顎関節
 2)咀嚼筋
 3)顎運動
 4)その他
 5)まとめ

3.口腔内の診察
 1)歯,歯槽骨
 2)歯列,咬合接触,下顎位
 3)口腔軟組織

4-1.画像検査と所見
 1)パノラマX線撮影法
 2)パノラマ顎関節撮影法(4分割)
 3)頭部X線規格撮影法
 4)コンピュータ断層撮影(CT)
 5)MRI(磁気共鳴撮像法)
 6)造影法
 7)核医学検査
 8)超音波検査(超音波診断)

4-2.血液検査と所見
 1)血液検査と鑑別すべき疾患

4-3.顎口腔機能検査と所見
 1)下顎運動検査
 2)筋機能検査
 3)咬合検査

4-4.関節鏡検査
 1)関節鏡検査の意義と特性
 2)顎関節症の鑑別診断
 3)顎関節症の病態診断

4-5.滑液検査
 1)滑液の組成と機能
 2)顎関節滑液の生化学的分析

5.学校歯科健診
 1)学校歯科健診における顎関節診察の意義
 2)健康診断時に注意すべき顎関節の状態についての理解
 3)学校歯科健診における顎関節の診察および判定基準
 4)健診後の留意点
 5)顎関節の「定期的観察が必要な者」への指導
 6)学校歯科健診の結果から
 7)学校歯科健診の問題点

コラム DC/TMD

Ⅳ.顎関節症の診断
1.顎関節症の病態
 1)咀嚼筋痛障害(Ⅰ型)
 2)顎関節痛障害(Ⅱ型)
 3)顎関節円板障害(Ⅲ型)
 4)変形性顎関節症(Ⅳ型)

2.顎関節症以外の顎関節・咀嚼筋の疾患あるいは障害
 1)顎関節の疾患あるいは障害
 2)咀嚼筋の疾患あるいは障害
 3)全身疾患に起因する顎関節・咀嚼筋の疾患あるいは障害

3.顎関節症と鑑別を要する疾患あるいは障害
 1)頭蓋内疾患
 2)隣接臓器の疾患
 3)筋骨格系の疾患
 4)心臓・血管系の疾患
 5)神経系の疾患
 6)頭痛
 7)精神神経学的疾患
 8)その他の全身疾患

Ⅴ.顎関節症の治療および管理
1.顎関節症の治療と管理目標
 1)咀嚼筋痛障害(Ⅰ型)の基本治療
 2)顎関節痛障害(Ⅱ型)の基本治療
 3)復位性顎関節円板障害(Ⅲ a 型)の基本治療
 4)非復位性顎関節円板障害(Ⅲ b 型)の基本治療
 5)変形性顎関節症(Ⅳ型)の基本治療
 6)顎関節症の専門治療
 7)顎関節症のメインテナンス

2.診療ガイドラインの概略
 1)診療ガイドライン作成の背景と本書ならびに指針との関係
 2)日本顎関節学会の診療ガイドラインの特徴
 3)診療ガイドラインで選ばれた臨床の疑問
 4)診療ガイドラインを理解するために
 5)診療ガイドラインの概略
 6)診療ガイドラインの誤解と世界の動向
 7)まとめ

3.生活指導および習癖の指導
 1)ホームケア

4.理学療法
 1)理学療法の作用機序
 2)理学療法の種類
 3)理学療法適応の留意点

5.薬物療法
 1)非ステロイド系消炎鎮痛薬(NSAIDs)・アセトアミノフェン
 2)咀嚼筋痛
 3)顎関節痛
 4)ステロイド・ヒアルロン酸
 5)慢性疼痛・治療抵抗性の症例
 6)薬物治療の副作用

6.アプライアンス療法
 1)アプライアンス療法とは
 2)アプライアンスの種類と特徴

7.咬合治療
 1)咬合調整
 2)補綴歯科治療
 3)矯正歯科治療

8.外科的療法
 1)パンピングマニピュレーション(顎関節腔麻酔による徒手的顎関節授動術),顎関節上関節腔洗浄療法(アルスロセンテーシス)
 2)顎関節鏡視下手術
 3)顎関節開放手術
 4)顎関節人工関節全置換術

Ⅵ.心身医学・精神医学的な対応
1.心身医学・精神医学的な対応はなぜ必要か
 1)多軸診断の必要性
 2)身体疾患と精神疾患との関係

2.心身医学・精神医学的対応に向けての評価
 1)精神医学的医療面接
 2)心理検査・評価尺度

3.心身医学・精神医学的な対応
 1)心身医学療法
 2)薬物療法
 3)精神科との連携

Ⅶ.医療安全,医療倫理,感染予防対策,個人情報保護に沿った診療を実施するために必要な知識
1.医療安全
 1)医療安全とは
 2)顎関節症診療にあたっての医療安全

2.医療倫理
 1)医療倫理とは

3.インフォームド・コンセント
 1)インフォームド・コンセントとは
 2)インフォームド・コンセントを実践するうえでの留意点
 3)共有意思決定

4.感染予防対策
 1)感染予防対策とは
 2)標準予防策

5.個人情報保護

Ⅷ.研修および専門医制度
1.日本顎関節学会認定制度
 1)認定医
 2)専門医
 3)指導医
 4)研修機関

Ⅸ.研修カリキュラムおよび到達度の評価
1.研修カリキュラム
2.到達度の評価

資料
索引

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