目次
PartⅠ 歯科矯正学概論
Chapter1 矯正歯科治療の目的と意義
Ⅰ 矯正歯科治療の目的
Ⅱ 不正咬合による障害
Ⅲ 矯正歯科治療の意義
Ⅳ 歯科矯正学の発展
Chapter2 成長発育
Ⅰ 成長発育概論
1.成長発育パターン(Scammonの臓器発育曲線)
1)Scammonの臓器発育曲線
2)一般的な身体発育経過
2.生理的年齢
1)骨年齢
2)歯齢
3.頭蓋骨の成長発育
1)骨の発生様式
2)骨の成長様式
4.脳頭蓋の成長発育
1)頭蓋冠の成長発育
2)頭蓋底の成長発育
5.顔面頭蓋の成長発育
1)鼻上顎複合体の成長
2)下顎骨の成長発育
Ⅱ 歯列と咬合の成長発育
1.混合歯列期の咬合
1)第一大臼歯の萌出
2)ターミナルプレーンと第一大臼歯の咬合関係
3)リーウェイスペース
2.永久歯列期の咬合
1)第二大臼歯の萌出
2)萌出順序
3.咬合発育段階(歯齢)
4.歯列弓の大きさの変化
1)犬歯間の幅径
2)第一大臼歯間の幅径
3)歯列弓の長さ
4)歯列弓周長
Ⅲ 口腔機能の発達
1.嚥下
Chapter3 咬合
Ⅰ 咬合の概念
1.咬合の定義
2.咬合の生理
1)顆頭位
2)咬合位
Ⅱ 正常咬合
1.正常咬合の概念
1)永久歯列期の正常咬合
2)乳歯列期の正常咬合
3)混合歯列期の正常咬合
2.正常咬合の成立とその保持条件
Ⅲ 不正咬合
1.不正咬合の種類
1)個々の歯の位置異常
2)数歯にわたる位置異常
3)歯列弓形態の不正
4)上下顎歯列弓関係の不正
2.不正咬合の分類
1)Angleの不正咬合の分類
2)骨格分類
Chapter4 不正咬合の原因
Ⅰ 不正咬合の原因のとらえ方
1.遺伝的要因と環境的要因
2.先天的要因と後天的要因
Ⅱ 先天的原因
1.不正咬合を発現する先天異常疾患
1-A.反対咬合を特徴とする先天異常疾患
1)口唇裂・口蓋裂
2)Beckwith-Wiedemann症候群(EMG症候群)
3)Down症候群
4)Apert症候群(尖頭合指症)
5)Crouzon症候群(頭蓋顔面異骨症)
6)鎖骨頭蓋骨異形成症(鎖骨頭蓋異骨症)
1-B.顔面非対称を特徴とする先天異常疾患
1)第一第二鰓弓症候群
1-C.上顎前突(下顎後退)を特徴とする先天異常疾患
1)Treacher Collins症候群(下顎顔面異骨症)
2)Russell-Silver症候群
3)Robinシークエンス(Pierre Robin症候群)
4)Turner症候群
2.歯数の異常
1)過剰歯
2)欠如歯
3.歯の形態異常
1)巨大歯
2)矮小歯
3)癒合歯・癒着歯
4.口腔軟組織の形態異常
1)巨舌症
2)小舌症・無舌症
3)小帯の異常
Ⅲ 後天的原因
1.全身的原因
1)内分泌障害
2)栄養障害
2.局所的原因
1)歯の萌出異常
2)永久歯の喪失
3)口腔習癖
4)齲蝕、歯周病
5)顎関節障害
6)鼻咽腔疾患
7)外傷・口腔腫瘍
8)ブラキシズム
9)不適合修復物・補綴装置
PartⅡ 歯科矯正学臨床論
Chapter5 診断
Ⅰ 診断の基本
1.診断の意義
2.初診から治療終了までのプロセス
1)一般的な矯正歯科治療のプロセス
3.患者へのアプローチ
4.根拠に基づく医療
5.統計学的評価
Ⅱ 医療面接と診察
1.医療面接
2.診察
Chapter6 検査
Ⅰ 形態的検査
1.全身的検査
1)身長・体重
2)骨年齢(骨成熟度)
2.顔面写真
1)正面(正貌)
2)斜位
3)側面(側貌)
4)スマイル
3.口腔内写真
4.口腔模型
1)平行模型
2)顎態模型
3)模型の観察
4)模型計測法
5.セットアップモデル(診断用予測模型)
6.画像検査
1)口内法エックス線画像
2)パノラマエックス線画像
3)オクルーザルエックス線画像
4)手根骨エックス線画像
5)頭部エックス線規格写真
6)顎関節部のエックス線画像
7)エックス線CT
8)コーンビームCT
9)MRI(magnetic resonance imaging:磁気共鳴画像)
7.頭部エックス線規格写真分析
1)撮影の規格
2)撮影の方向
3)目的
4)分析法
Ⅱ 機能検査
1.下顎運動検査
1)下顎位の検査
2)下顎運動経路の検査
3)咬合と顎運動
2.筋機能検査
3.咀嚼機能検査
4.咬合機能検査
5.嚥下機能検査
6.発音機能検査
Chapter7 矯正歯科治療における抜歯
Ⅰ 抜歯の必要性
1.目的
2.適応症
1)歯と顎骨の大きさに不調和(ディスクレパンシー:discrepancy)がある
2)上下顎の顎間関係に不調和がある
3)軟組織側貌(Eライン)の改善が必要
3.抜歯の基準
1)Tweedの抜歯基準
2)トータルディスクレパンシーの算出方法
Ⅱ 抜歯の部位と数(抜歯部位の選択)
1.乳歯の抜去
2.永久歯の抜去
1)第一小臼歯
2)第二小臼歯
3)第三大臼歯
3.過剰歯などの抜去
Ⅲ 連続抜去法
1.連続抜去法とは
2.術式(適応症)
3.連続抜去法の利点と欠点
Chapter8 治療学総論
Ⅰ 治療目標・治療方針・治療計画の立案
Ⅱ 矯正歯科治療の考え方
1.予防矯正(乳歯列期・混合歯列期:不正咬合が発症していない)
2.抑制矯正(乳歯列期・混合歯列期:不正咬合が発症している)
3.本格矯正(混合歯列期後期~永久歯列期)
Ⅲ 治療結果の評価
1.成長および動的治療の評価
2.側面頭部エックス線規格写真の重ね合わせ
Chapter9 矯正力
Ⅰ 矯正力の種類
1.作用目的による分類
1)歯の移動を目的とする矯正力
2)顎の移動を目的とする矯正力(顎整形力)
2.矯正力の大きさと作用様式による分類
1)矯正力の大きさによる分類
2)作用様式による分類
Ⅱ 歯の移動様式
1.歯の移動様式
1)傾斜移動
2)歯体移動
3)挺出
4)圧下
5)回転
6)トルク
Chapter10 矯正歯科治療に伴う生体反応
Ⅰ 局所的反応
1.歯・歯周組織
1)歯根膜と歯槽骨表層の変化
2.その他の変化
1)歯槽骨全体の変化
2)歯肉の変化
3)歯根吸収
4)歯髄の変化
3.顎骨、顎関節などに起こる反応
1)上顎骨周囲縫合部における反応
2)下顎骨・顎関節における反応
4.歯の移動に伴う骨改造
5.最適な矯正力による反応:歯周組織への為害作用を抑制した効率的な歯の移動
6.強い矯正力による反応
Chapter11 矯正歯科治療における固定
Ⅰ 固定の定義と意義
Ⅱ 固定の種類
1.部位による分類
1)顎内固定
2)顎間固定
3)顎外固定
2.抵抗の性質による分類
1)単純固定
2)不動固定
3)相反固定
4)加強固定
5)準備固定
3.抜歯空隙利用のための固定の分類
1)最大の固定
2)中等度の固定
3)最小の固定
4)固定を強化する方法
4.歯科矯正用アンカースクリューによる固定
Chapter12 矯正用材料の特性
Ⅰ 矯正用ワイヤー
1.矯正用ワイヤーの機械的特性
1)荷重-たわみ曲線
2)ヤング率と弾性エネルギー
3)ワイヤーの長さと矯正力の関係
4)ワイヤーの断面形態と矯正力の関係
2.矯正用ワイヤーの成分と特性
1)ステンレス鋼
2)コバルトクロム合金
3)ニッケルチタン合金
4)チタンモリブデン合金
3.矯正用ワイヤーの種類
1)アーチワイヤー
2)コイルスプリング
3)結紮線
4)弾線
5)ブラスワイヤー
6)ツイストワイヤー
Ⅱ バンドの特性
Ⅲ ブラケットの特性
Ⅳ 高分子材料の特性
1)エラスティック
2)接着材
3)床用レジン
Chapter13 矯正歯科用機器(器械・器具)
Ⅰ バンド製作のための器具
1.歯間分離
1)エラスティックセパレータープライヤー
2.バンド賦形
1)バンドコンタリングプライヤー
2)バンドプッシャー
3)バンドシーター
3.バンド撤去
1)バンドリムービングプライヤー
Ⅱ 線屈曲のためのプライヤー
1.太い線の屈曲に使用
1)Young(ヤング)のプライヤー
2)三嘴プライヤー(スリージョープライヤー)
2.細い線(アーチワイヤー)の屈曲に使用
1)バードビークプライヤー
2)ライトワイヤープライヤー
3)Tweed(ツイード)のアーチベンディングプライヤー
4)Tweed(ツイード)のループフォーミングプライヤー
5)アーチフォーミングタレット
Ⅲ 装着のための器具
1.結紮に使用
1)持針器
2)モスキートプライヤー(モスキートフォーセプス)
3)リガチャータイイングプライヤー
4)リガチャーディレクター
Ⅳ ワイヤーの切断に用いる器具
1.ワイヤーの切断に使用
1)ピンアンドリガチャーカッター
2)ディスタルエンドカッター
3)ワイヤーニッパー
Ⅴ その他の器具
1.多目的に用いる器具
1)Howe(ホウ)のプライヤー
2)Weingart(ワインガルト)のユーティリティプライヤー
2.アタッチメント装着用の器械・器具
1)スポットウェルダー(点溶接器)
2)ブラケットポジショニングゲージ
3.撤去のための器具
1)バンドリムービングプライヤー
2)ブラケットリムービングプライヤー
3)レジンリムーバー
Chapter14 矯正装置
Ⅰ 矯正装置の種類と特徴
1.矯正装置の分類
1)矯正力による分類
2)着脱の可否による分類
3)固定源の部位による分類
Ⅱ 器械的矯正装置
1.固定式矯正装置-リンガルアーチ
1)リンガルアーチ
2)リンガルアーチの製作手順
3)パラタルアーチ(トランスパラタルアーチ)
4)Nanceのホールディングアーチ
5)タングクリブ
2.固定式矯正装置-ブラケット装置
1)マルチブラケット装置
2)セクショナルアーチ
3.固定式矯正装置(可撤式矯正装置も含む)-拡大装置
1)急速拡大装置
2)緩徐拡大装置-クワドヘリックス装置
3)緩徐拡大装置-床矯正装置
4.可撤式矯正装置
1)床矯正装置
2)咬合挙上板
3)咬合斜面板
5.可撤式矯正装置-顎外固定装置
1)ヘッドギア(上顎顎外固定装置)
2)上顎前方牽引装置(プロトラクター・リバースプルヘッドギア・フェイスマスク)
3)チンキャップ(オトガイ帽装置)
Ⅲ 機能的矯正装置
1.咬合挙上板
2.咬合斜面板
3.アクチバトール
1)アクチバトールの調整と作用
4.バイオネーター
5.Fränkel装置(ファンクショナルレギュレーター)
1)Fränkel装置の作用
6.タングクリブ
7.リップバンパー
Ⅳ その他
1.歯科矯正用アンカースクリュー
1)さまざまな歯科矯正用アンカースクリューの用途
2.スライディングプレート
Chapter15 保定
Ⅰ 保定とは
1.定義と意義
2.保定の種類
1)器械的保定
2)自然的保定
3)永久保定
Ⅱ 保定装置(リテーナー)
1.可撤式保定装置
1)Hawleyタイプリテーナー
2)Beggタイプリテーナー
3)トゥースポジショナー
4)その他の可撤式保定装置
5)スプリングリテーナー
6)クリアリテーナー
2.固定式保定装置
1)犬歯間保定装置
2)フレキシブルスパイラルワイヤーリテーナー(FSWリテーナー)
Ⅲ 再発とその防止策
1.再発
2.再発防止策
Chapter16 チーム医療の中の矯正歯科治療
Ⅰ 口唇裂・口蓋裂の矯正歯科治療
1.概論
1)疫学・原因
2)分類・特徴
3)チーム医療
2.術前顎矯正治療
3.乳歯列・混合歯列期の矯正歯科治療
4.顎裂部骨移植術
5.永久歯列期の矯正歯科治療
Ⅱ 顎変形症の矯正歯科治療
1.外科的矯正治療の目的
2.外科的矯正治療の適応症
1)顎変形症の骨格的不正
2)顎矯正手術の適用時期
3.外科的矯正治療の手順
1)医療面接・検査
2)診断・治療計画の立案
3)術前矯正治療
4)顎矯正手術
5)術後矯正治療
6)保定
4.症例:骨格性Ⅲ級症例
1)初診時所見
2)術前矯正治療
3)顎矯正手術
4)術後矯正治療
5)外科矯正治療終了時所見:側面頭部エックス線規格写真による治療評価
Chapter17 矯正歯科治療に伴う偶発症・併発症
Ⅰ 歯根吸収・歯根彎曲
Ⅱ 白濁・齲蝕
Ⅲ 歯周組織への為害作用
Ⅳ 口腔軟組織への傷害
Ⅴ 顎関節症
Ⅵ 皮膚への傷害
Ⅶ アレルギー
Ⅷ 歯科矯正用アンカースクリューによる併発症
索引
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