よくわかる高齢者歯科学 第2版

書誌情報

【編集主幹】佐藤裕二 植田耕一郎 菊谷 武
【編集委員】上田貴之 小笠原正 小見山道 竹島 浩 戸原 玄 内藤 徹

ISBN 978-4-8160-1417-8

販売価格 8,500円(税込9,350円)

■B5判 ■オールカラー ■256頁 ■2023年2月

2018年初版刊行より、内容を更新しながら3刷まで刊行され、コンパクトにまとまった高齢者分野のテキストとして歯学部生教育に好評を博している書籍がリニューアルされます。
「歯科医師国家試験出題基準(令和5年版)」「歯学教育モデル・コア・カリキュラム(令和4年度改訂版)」の発表を受け、全体を見直し、数値等の更新はもちろん、「口腔機能低下症」をまとめて掲載しております。

また、コラムの整理や索引の拡充などもふくめ、実際に講義を行った際の改善点について検討し、より学習していただきやすくなるよう編集作業を進めました。
文章表現のわかりやすさや、図表等による視覚的な理解を促す工夫は継続しており、臨床現場で活躍する先生がたによる現在の高齢者歯科の最前線もよくわかる書籍になっています。

目次

目次

総論Ⅰ章
高齢者歯科医学概論
1 高齢者歯科(医)学の範疇
 1)高齢者歯科医学(老年歯科医学)
2 口腔保健とヘルスプロモーション
 1)口腔保健とヘルスプロモーション
 2)健康日本21
 3)全身と口腔の健康
3 高齢者の特性
 1)高齢者の特徴
 2)老年症候群・フレイル
 3)高齢者の薬物動態
4 高齢者の心理学
 1)精神機能
 2)中途障害の心理
 3)死の受容
5 高齢者の行動科学
 1)行動科学の特性と阻害要因
 2)コミュニケーション形成とその阻害要因
 3)社会参加とコミュニティ・オーガニゼーション
 4)受療パターン
6 高齢者の疫学
 1)高齢者の全身疾患
 2)死因と寝たきり状態
 3)老年病
7 高齢者の医療倫理
 1)患者の権利
 2)医師の職業倫理
 3)医学研究の倫理
 4)個人情報の保護
 5)緩和ケア
 6)終末期ケアの関連用語
 7)リビングウィルとアドバンスディレクティブ
 8)高齢者虐待の徴候と対応
8 人口統計
 1)高齢化率(老年人口率)
 2)人口構造
 3)老年人口
 4)老年化指数
 5)健康寿命と平均寿命
 コラム 高齢者の定義の変更
9 高齢者の医療経済
 1)国民医療費
 2)歯科医療費

総論Ⅱ章
社会保障と医療・保健・福祉
1 医療・保健・福祉に関する法制度
2 老人福祉法
 1)老人福祉制度における「福祉の措置」
3 介護保険法
 1)介護保険制度の仕組み
 2)介護給付
 3)予防給付
 4)介護予防・日常生活支援総合事業
4 高齢者医療
 1)高齢者の区分
 2)高齢者医療確保法
5 関連法
 1)健康増進法
 2)歯科口腔保健法
 3)食育基本法
 4)その他
6 医療・保健・福祉職種
 1)連携の形態
 2)医療の職種
 3)介護・福祉職種
 コラム 高齢者福祉・医療政策、保健事業の歴史
 コラム かかりつけ機能強化型歯科診療所

総論Ⅲ章
加齢と老化
1 生物学的加齢変化
 1)加齢と老化
 2)老化の仮説
 3)分子レベル、細胞レベルでの老化
 4)組織レベル、器官レベル、個体レベルでの老化
2 全身的加齢変化
 1)脳・神経系
 2)筋肉系
 3)骨格系
 4)循環器系
 5)呼吸器系
 6)腎臓・泌尿器系
 7)消化器系
 8)内分泌・代謝系
 9)生殖器系
 10)免疫系
 11)感覚
3 知的機能の加齢変化
 1)知的機能
 2)心理的因子
 コラム 咀嚼と全身の関係
 コラム 咀嚼と脳

総論Ⅳ章
口腔に関連した加齢と老化
1 歯
 1)エナメル質
 2)象牙質
 3)歯髄
2 歯周組織
 1)歯肉
 2)セメント質
 3)歯根膜
 4)歯槽骨
 コラム 歯列の変化
3 口腔粘膜
 1)概要と働き
 2)加齢変化
4 唾液腺
 1)唾液腺
 2)唾液
5 顎骨・筋と顎関節
 1)顎骨
 2)筋肉系
 3)顎関節
6 舌
 1)加齢による変化
7 咽頭・喉頭
 1)加齢による変化
8 感覚
 1)体性感覚
 2)特殊感覚(味覚も含む)
9 機能
 1)摂食嚥下機能
 2)咀嚼機能
 3)発語機能(構音機能)
 コラム 高齢者と咀嚼

各論Ⅰ章
高齢患者の臨床評価と診療方針の決定
1 高齢患者に対する歯科診療の進め方
 1)診療の流れ
 2)医療面接
 3)POS(SOAP等も含む)
2 医療情報の収集
 1)照会状
 2)日常生活動作(ADL)
 3)手段的日常生活動作(IADL)
 4)生活自立度
 5)QOL
3 全身の評価
 1)全身状態
 2)栄養評価
 3)認知機能
 4)服用薬剤
4 口腔機能の評価
 1)摂食・咀嚼・嚥下・舌運動
 2)発音・構音
 3)審美
 4)味覚
5 口腔衛生状態の評価
 1)口腔内微生物数の検査
 2)舌苔付着度
 3)義歯の衛生状態の評価
6 医療情報の分析と問題点抽出
 1)プロブレムリスト
 2)歯科的問題点
 3)全身的条件
 4)その他の諸条件
7 診療計画の立案
 1)診療方針
 2)インフォームド・コンセント
 3)診療計画の決定
 4)多職種連携
 コラム 他職種からの歯科訪問診療の依頼理由
 臨床例題

各論Ⅱ章
高齢者歯科の臨床
1 歯および歯周組織の疾患
 1)齲蝕
 2)摩耗・咬耗と破折
 3)歯髄・根尖性疾患
 4)歯周病
2 歯の欠損への対応
 1)義歯補綴
 2)クラウンブリッジ
 3)インプラント・その他
 コラム 義歯安定剤
 コラム 義歯洗浄剤
 コラム 歯科衛生士による義歯洗浄・指導の手順
3 軟組織に関連する疾患
 1)炎症
 2)腫瘍および腫瘍類似疾患
 3)口腔粘膜疾患
4 硬組織に関連する疾患
 1)骨折
 2)顎関節脱臼
 3)再吸収阻害剤関連顎骨壊死
5 神経疾患
 1)三叉神経痛・舌因神経痛
 2)舌痛症
 3)非歯原性歯痛
 4)顔面神経麻痺
 5)オーラル(口腔)ジスキネジア
6 唾液腺等の疾患
 1)唾液腺疾患
 2)口腔乾燥症(ドライマウス)
 3)味覚障害
 4)口臭
7 口腔機能低下症
 1)オーラルフレイルと口腔機能低下症
 2)口腔機能低下症の検査と管理
8 周術期の歯科処置
 1)周術期等口腔機能管理
 2)周術期専門的口腔衛生処置
 3)歯科治療(歯周治療も含む)と管理
9 薬剤
 1)薬物投与の作用・副作用
 2)使用薬剤の把握と管理
 3)高齢者の慢性疾患に投与される薬物
 コラム 高齢者への漢方のメリット
 コラム 抗血栓療法患者の抜歯に関するガイドライン
臨床例題

各論Ⅲ章
(歯科治療上)高齢者に多い全身疾患と歯科治療時の管理
1 全身疾患
 1)脳血管疾患(脳血管障害)
 2)認知症
 3)神経・筋疾患
 4)関節疾患
 5)転倒、骨折
 6)廃用症候群
 7)誤嚥性肺炎
 8)その他の疾患
2 歯科医療の質と安全の確保
 1)医療安全
 2)感染予防(院内感染対策)
3 歯科医療における安全管理
 1)高齢者における全身的偶発症の予防
 2)バイタルサイン
 3)モニタリング(モニター管理)
 4)全身的偶発症とリスクマネージメント
4 介護技術
 1)移乗・車いす操作
 2)治療時の介護
 コラム 認知症の人への歯科的対応
臨床例題

各論Ⅳ章
訪問診療・緩和ケア
1 歯科訪問診療とは
 1)訪問診療の意義
 2)訪問診療の対象者
 3)訪問診療の診療範囲
 4)診療の場を変える要件
 5)訪問診療における危機管理
2 訪問診療を取り巻く社会的環境、資源
 1)ライフステージに応じた口腔管理の必要性
 2)地域包括ケアシステムにおける歯科訪問診療
 3)医療・介護の社会資源と歯科訪問診療
3 診診連携、病診連携と歯科訪問診療
4 歯科訪問診療器材
 コラム ICT を用いた歯科訪問診療
 コラム 訪問診療の感染対策
5 療養指導としての訪問指導
6 緩和ケア
 1)歯科診療
 2)口腔健康管理
7 口腔健康管理
8 口腔の健康と関連する疾患
 1)口腔衛生管理
 2)口腔ケアマネジメント
 3)口腔健康管理
 4)高齢者における口腔健康管理の考え方
 コラム 高齢者にみられる運動障害性咀嚼障害
 コラム 歯科訪問診療におけるインプラントの問題
 コラム インプラント適用患者への訪問看護
 コラム 気道異物除去の方法
臨床例題
 
各論Ⅴ章
摂食嚥下リハビリテーション
1 総論
 1)摂食嚥下障害とは
 2)社会的背景(胃瘻問題など)
 3)摂食嚥下機能の発達と加齢
 4)成人の摂食嚥下リハビリテーション
2 摂食嚥下と関連する解剖・生理
 1)構造と機能
 2)摂食嚥下のメカニズム
3 摂食嚥下障害の原因と病態
 1)摂食嚥下に関する諸因子
 2)摂食嚥下障害の原因 
 3)摂食嚥下障害の病態
4 摂食嚥下障害の評価、診断
 1)スクリーニング検査(スクリーニングテスト)
 2)舌圧検査
 3)嚥下内視鏡検査(VE)
 4)嚥下造影検査(VF)
5 摂食嚥下障害への対応
 1)口腔健康管理
 2)摂食嚥下障害に対するアプローチ
 3)リスク管理
 コラム 摂食嚥下障害のさまざまな原因 
6 高齢者の栄養管理
 1)高齢者の食生活・栄養確保と健康状態
 2)咀嚼機能と栄養
 3)高齢者への食事指導
 4)摂食機能と食形態
 コラム 歯科が行う栄養管理
 臨床例題

各論Ⅵ章
構音機能のリハビリテーション
1 総論
 1)構音とは
 2)日本語の構音
2 構音機能と関連する解剖・生理
3 構音障害の原因と病態
 1)構音障害の原因
 2)構音障害の症状
 3)原因と病態との関連
4 構音障害の評価、診断
 1)構音障害の評価
 2)他の発話障害との鑑別診断
5 構音障害への対応
 1)障害の整理
 2)予後の予測と達成目標の設定
 3)運動機能訓練
 4)感覚機能訓練
 5)発話機能の訓練
 6)心理的支持
 7)環境設定
 コラム 「噛みにくい」「話しづらい」という主訴
 臨床例題

 

 

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