書誌情報 |
【著】田口 望 |
ISBN 978-4-8160-1235-8 |
販売価格 6,700円(税込7,370円) |
■B5判 ■オールカラー ■160頁 ■2011年12月 |
待望の臨床編。「顎の痛み」、「運動障害」にはどのような病態があり、どう診断していくか、特に患者さんへの説明の仕方、またそれに対してはどのような可逆的保存治療法(運動療法・スプリント療法)を適応するのが最良であるかについてわかりやすく解説。 ●顎関節症の型別で19の症例を収載。治療の詳細な手順が一目でわかる。 ●各症例には治療のポイントを掲載。類似ケースの治療に役立つアドバイスを明記。 ●スプリント療法で使用する3種類のスプリントの適応症と作製法を掲載。 ●症例によりどのように治療法を選び、それらをどのように組み合わせるのかが理解できる。 |
目次 第I章 顎関節症とはどんな病気? 1 はじめに 1 顎関節症における最近の動向と対応の仕方 2 顎関節症の考え方と症型分類 1 診断の重要性と症型分類 3 顎関節症の診断法 1 系統的臨床診断法 1 問診表の使い方 2 二軸診断 3 鑑別診断 2 エックス線像による変形性顎関節症の診断の要点 1 変形性顎関節症と骨粗鬆症の関係 2 退行性病変の画像所見 3 関節(雑)音による診断の要点 1 可触性か可聴性 2 発生時の状態 3 クリック・クリッキング、またはクレピタス 4 顎関節の痛みによる診断の要点 1 痛みについて理解しよう 2 顎関節痛 3 顎関節自体の痛みか関連痛か 4 関節包の痛みか関節付着部障害による痛みか 5 運動障害による診断の要点 1 軟性の開口障害 2 硬性の開口障害 3 関節(雑)音に伴う開口軌跡の乱れ 4 突発的な開口障害 5 開口時の顎偏位 6 前方・側方運動域の狭小 4 顎関節症の可逆的保存治療法 1 運動療法 1 術者自身が行う運動療法 a. 徒手的関節円板整位術(狭義のマニピュレーション) b. トリガーポイント治療 c. ストレッチ療法 2 術者の指導により患者自身が行うもの:ホームケア a. 筋訓練療法(筋力増強訓練) b. 開閉口運動療法(顎関節可動化訓練) c. 自己牽引療法(ストレッチ運動) d. マッサージ療法 e. 認知行動療法 coffee break 2 スプリント療法 1 3種類のスプリントとその考え方 2 スプリント療法の種類とその適応症は a. スタビライゼーション型スプリントの適応とポイント b. 下顎前方整位型スプリントの適応とポイント c. 改良型ピボットスプリントの適応とポイント coffee break 第II章 この症例にはこの治療 1 咬筋部の痛みと下顎臼歯部の鈍痛を訴えた症例 筋痛と歯痛を訴える症例のポイント 2 骨切り術施行後、左こめかみの疼痛、顎のつっぱり感と咬合の違和感を訴えた症例 長期にわたり顎のつっぱり感と咬合の違和感を訴えた症例のポイント 3 頬骨弓下縁の違和感と圧痛、頸部のはりと痛みを訴えた症例 4 下顎角後縁、耳介下部の鈍痛と圧痛を訴えた症例(長期にわたり筋痛・筋力低下が顕著であった症例) 長期にわたり筋痛・筋力低下が顕著であった症例のポイント 5 顎の違和感と咀嚼筋のつっぱりと、咬み合わせの異常を訴え、心身医学的に問題をかかえた症例 精神疾患を合併する症例のポイント 6 フランスパンの咀嚼を契機に顎関節部に疼痛を訴えた症例 顎関節症II型の外側靭帯の微細外傷例のポイント 7 子育ての昼寝中の噛みしめにより顎関節部の疼痛と圧痛を訴えた症例 顎関節症Ⅱ型で、外側靭帯の微細外傷に滑膜炎を合併した症例のポイント 8 学校歯科健診でクリックと顎の違和感を訴えた症例 若年症例でひっかかり感の強いクリックと痛みを訴える症例のポイント 9 開口初期に疼痛を伴うクリックがあり、咀嚼筋の疼痛を有する症例 クリック発生時の疼痛と咀嚼筋の筋痛を訴える症例のポイント 10 クリック発生時に疼痛を認める症例 クリック発生時に疼痛を伴う症例のポイント 11 歯ぎしりが強く、起床時に突発的な開口障害を自覚し、マニピュレーションが奏効しない症例 クローズドロック例でマニピュレーションが奏効しない症例のポイント 12 突発的な開口障害と左の顎関節部の疼痛を訴えた若年症例 若年症例のクローズドロック例のポイント 13 まっすぐ口を開けようとするとひっかかって開口障害があり、少し横へ口をずらして開口すると開口が可能な症例 まっすぐ口を開けようとするとひっかかって開口障害があり、少し横へ口をずらして開口すると開口可能な症例のポイント 14 激痛を伴う突発的な開口障害を有する症例 激痛を伴う突発的な開口障害を有する症例(クローズドロック例)のポイント 15 噛みしめ時に顎関節部の激痛を訴え、長期にわたり開口障害をきたした症例 咀嚼時に激痛を伴う顎関節症Ⅳ型症例のポイント 16 義歯作製後、顎の痛みと開口障害を伴う長期経過症例 顎の痛みと開口障害を伴う長期経過症例のポイント 17 若い頃から、歯科治療時に口が開けにくく、臼歯の治療に難渋し、顎の痛みとだるさを訴えた症例 硬性の開口障害を呈する症例のポイント 18 あくまで咬み合わせの違和感と顎のだるさを訴え、心身医学的要因の関与する症例 あくまで咬み合わせの違和感と顎のだるさを訴え、心身医学的要因の関与する症例のポイント 19 咀嚼時・会話時に口が開けられなくなることが多く、顎の痛みを訴えた症例 参考文献 おわりに |